ブランクは必ずしもマイナスじゃない
専業主婦(主夫)の方が仕事を探そうとするとき、気になるのはご自身のブランクではないでしょうか?

仕事から離れて10年・・ 雇ってもらえるのか不安しかない・・
ですが人材を募集している企業側、採用の現場側からすると決して『ブランクがある』ことがイコール『マイナス要素』『雇いたくない人材』というわけではありません。
では、同じブランクありの方でも選考過程でどういった人は受かって、どういった人は落とされるのか?
この記事ではブランクがあっても履歴書や面接で受かるコツやブランクありで落とされる本当の理由、などをご紹介していきます。
企業が落とす本当の理由は「コミュニケーション能力のなさ」
企業が採用活動を行うなかで、選考過程で応募者を落とす理由のひとつとして「コミュニケーション能力のなさ」が挙げられます。
コミュニケーション能力というと『面接に進むまでは分からないんじゃないの?』と思われがちですが、仕事柄多くの履歴書や職務経歴書、メールのやりとりをする採用担当者からすると、実際は履歴書や職務経歴書などの応募書類の時点ですでにある程度推し量ることができます。
履歴書で子育てにより7年のブランクがある、と記載があってもコミュニケーション能力が高そうだ、と採用担当者が感じる応募者もいれば、ブランクなしで途切れなく働き続けているのにコミュニケーション能力が低そうだと感じる応募者もいます。
つまり、
『ブランクがあるから(長いあいだ働いていないから)コミュニケーション能力がないだろう』
ではなく、
採用担当者は別のところでコミュニケーション能力をはかっているのです。
採用担当者が応募者に対して「コミュニケーション能力が低そうだ」と判断する点として、以下のようなポイントがあります。
募集要項と大幅にずれた条件で応募してくる
例えば週4日以上~での勤務をうたった募集に週2日での勤務を希望して応募してくるなど、募集要項と大幅にずれた条件にもかかわらず応募してくる応募者はコミュニケーション能力がないとみなされます。
企業の出している「募集要項」は企業から応募者に向けたメッセージです。
- こんな仕事をしてもらいますよ
- こんな人を雇いたいです
- こんな条件で雇用しますよ etc.
事前に発信されている企業からのメッセージを無視して応募してくる応募者はそれだけで「文章を読んでいない(読めていない)」「話を聞いていない」と判断されてしまう恐れがあります。
仮に、何か理由があって募集要項には当てはまっていないと自分で理解しているけれどあえて応募した、という場合には「こういうところが当てはまっていないと理解しているが、〇〇といった理由があり応募した。チャンスが欲しい」という旨を一言添えると採用担当者の印象も変わるかもしれません。
履歴書の写真欄に写真の添付がない
採用担当者側から「なんで写真がないんだろう・・?」と疑問に思われてしまう可能性が高いです。
- 貼り忘れなのか?( = 応募前に提出書類の見直しをしないのかな?と思われてしまう)
- 何か信条があってあえて貼っていないのか?
- 顔を出したくないのか?
応募者側からするともしかしたら理由があってあえて貼っていないのかもしれませんが、採用担当者側は理由が分からないので勝手に理由を想像せざるを得ません。
写真ナシの理由が「顔出しが嫌だからだ」と捉えられてしまった場合、コミュニケーション能力が低そうだ、人づきあいが上手くなさそうだ、といった印象を持たれてしまう可能性があります。
また、「信条があってあえて貼っていない」とみなされた場合も、担当者によっては「この応募者はこだわりが強くて一緒に働くと面倒そう」といった印象を持たれるかもしれません。
担当者によっては写真の添付がないことを特にマイナスとしない可能性もありますが、少なくとも写真ナシがプラスに働くことはないと言えます。また、シンプルに書類に不備があるとみなされてそれだけで弾かれてしまうことも考えられます。
写真を用意するのが面倒、気が進まない、という方もいらっしゃるかもしれませんが基本的には履歴書に欄がある限りは写真は添付するようにしましょう。
どうしても写真を貼りたくない、という方は初めから写真欄のない履歴書のテンプレートもあります。写真欄のある履歴書で写真を貼らずに空欄を作るよりは、元から写真欄のない履歴書テンプレートを利用するほうがマイナスな印象を避けられるかもしれません。
やりたい理由、やりたくない理由、がマイナスの理由発進
企業で採用担当者をしていると、たまに
「人と接するのが苦手だから裏方をやりたい」
「電話対応、顧客対応はあまりしたくないから書類仕事を主にしたい」
といったような、マイナスの理由発進でやりたい業務、あるいはやりたくない業務について希望してくる応募者の方が一定数いらっしゃいます。
例えば、同じ事務仕事を希望して応募してきたとしても

コツコツとした作業や書類仕事が得意で、人のサポートをするのが好き。事務で裏方として営業の人を支えたい。

営業は向いていないし、人と話すのも苦手なので外に出ない社内事務がしたい。
上記の二人だと、どちらの印象が良いかは一目瞭然ですよね。
(そして「人と関わるのが苦手」「話すのが苦手」と事務を希望される方もいますが、意外と事務のお仕事は社内外の色々な方と関わったり確認や連絡をとったりするのでコミュニケーション能力が必要とされます)
履歴書や面接でやりたい業務や仕事内容について企業に話す際には、プラスの理由発進(得意だから、好きだから、興味関心があるから、経験があるからetc.)で話すように意識しましょう。
短期間での転職回数が多い
短期間での転職回数があまりに多い場合も、コミュニケーション能力が低そうだとみなされがちです。
職歴を見たときに長続きした職場がないという場合、採用担当者からすると
「人間関係を円滑に築けないのかも?」「採用してもうちもすぐ辞めてしまうかも」「職場側でなく、何か応募者側に問題があるのかな?」「やる気がないのかな? 飽きっぽい?」
など様々なマイナス要素を想像してしまいがちです。
もしも理由があって短期での転職が多かった、という方は「転職回数が多いからダメだよね・・」とただダメ元で送るのではなく、理由を添えることをおすすめします。
採用担当者がマイナスな理由付けを考えるのは、履歴書や職務経歴書だけでは個々人の細かな事情までは分からないからです。
- パートナーの転勤に伴って転居が多く、転職も多かった
- 短期間の派遣に何度か就いていたがすべて契約満了まで勤めた
- 体調を崩していたので、長期でなく短期での仕事でまずは様子見をして復帰を目指していた
など、少しでも採用担当者の心配を取り除けるような理由があるのであれば履歴書や職務経歴書(あるいは応募時のメールなど)に一言添えておくと印象は違ってくるかもしれません。
コミュニケーション能力がないと思われるのはなぜマイナスなの?
履歴書、職務経歴書での書類選考や面接の場でコミュニケーション能力が低いと思われるとなぜマイナスなのか?
その理由として、どんな仕事でも他者と意思疎通をはかり、確認、連絡、相談などをして関わり合いながら進めることが必要だからと言えます。
コミュニケーション能力が高いとそれらがスムーズに出来るため仕事も円滑かつ効率的に進みやすく、逆にコミュニケーション能力が低いと非効率さやトラブルに繋がる可能性があります。
例えば、入社後に仕事を進める中で何か不明点があった場合、
■コミュニケーション能力がある程度ある人 ⇒ 自分から先輩や上司に質問して不明点を解決。仕事を進めることができる。
■コミュニケーション能力が低い人 ⇒ 戸惑ったまま誰にも聞けず、分からないまま時間だけを浪費してしまう。仕事が進まない。正しいことを覚えられない、知る機会を自分で生み出せない。
こうしたことを考えたときに、採用担当者としては業務自体の経験値や能力はもちろんのこと、コミュニケーション能力がある程度ありそうかどうか、という部分を重視して応募者を見ているのです。
コミュニケーション能力があると「伸びしろ」を見込まれる
コミュニケーション能力がある人は、先輩や上司への確認や質問、報告や相談を適切に行うことができ、それが仕事覚えの早さにも繋がります。また、人間関係を円滑に築くこともできるため早期の退職や職場の雰囲気を乱すといったことにも繋がりにくいです。
業界や業務が未経験だったとしても、伸びしろを見込まれて採用される方は『適切なコミュニケーション能力があるから』という部分が評価されて採用に繋がるケースが多々あります。
そのため、専業主婦(主夫)や介護期間、子育て期間などでブランクがあったとしても履歴書や面接で「この応募者はしっかりしてるな」「コミュニケーション能力があるな」と思われれば、採用に繋がる可能性は高いと言えます。
ブランクのある人が採用されるためのコツ
仕事にブランク期間がある人が求職活動をする際に採用されるためのコツとして、以下のようなことが挙げられます。
ブランクの理由を伝える
ブランクに理由がある場合には、その理由をしっかりと伝えましょう。
子育て、介護、病気、留学、夫あるいは妻の転勤生活に帯同していたetc. 幼い子どもの育児や介護などがなくとも、専業主婦(主夫)をしていたから、というのも理由のひとつだと思います。
企業からすると「なぜ職歴に空白の期間が長いのか」ということの理由が分からないことが不安なのです。「よく分からない人」は怖くてなかなか一緒に働きたい、雇いたいとは思えないですよね。
「この人はこういう理由で仕事にブランクがあるのだ」と企業側に伝われば、そこからやっと「ではブランクがあることを踏まえて、応募者自身の能力はどうか。職場でやっていけそうか、見込みがありそうか」といった応募者自身を見る段階に入っていくのです。
理由も分からずただブランク期間が長い、ということしか履歴書や職務経歴書から読み取れないと企業側はどう判断していいのか分かりません。そうした場合、ほかの良さそうな応募者を優先しますから当然、面接などの次のステップへ進むにあたっては不利と言えます。
ブランク期間が長い場合は、応募書類の段階でもどこかに理由を添えておくと採用担当者の判断材料となり次のステップへ進める可能性も生まれてくるでしょう。
今の状況はブランク期間とは違う(働ける状況にある)と伝える
ひとつ前の項目で『ブランクの理由を伝える』ことをおすすめしました。
ブランクの理由とセットで忘れずに伝えてほしいのは、『今はブランク期間とは違う(=働ける状況である)』ということを企業に伝えることです。
例えば、ブランクの理由が子育てだった場合、

子どもがいるなら採用しても急な呼び出しで早退や休みも多いかも。そのあたりは大丈夫なのかな・・?
と不安に思われてしまう可能性も。
実際にまだお子様が幼くて休みや早退が多くなりそうという場合は、きちんと事前に伝えて受け入れ態勢のある職場を探すほうがいいいかと思います。ですが、お子様がある程度大きくなったタイミングでの求職活動であれば「今は子どもも中学生になって、私も働ける環境になったので仕事を探し始めた」などブランク期間とは状況が変わったということをしっかり伝えましょう。
ブランクの理由が病気だった場合も同じく、

病気は治ってるのかな? 採用してもすぐ退職や休職になったら困るな・・
と不安視される可能性があります。
病気が完治している場合や主治医から許可が出ている場合は、「病気でブランク期間があった」という理由と合わせて「今は働ける健康状態だ」という旨も伝えましょう。
経験や資格などアピールできることはしっかりとアピールする
経験や資格を持っている場合にはしっかりとアピールしましょう。
ご自身の経歴でブランク期間が長い、という部分だけに目を向けてを引け目に思う必要はありません。
仕事をしていたときの職務経験や保持している資格、あるいはブランク期間に独学で学んだことや取った資格、得た経験があればしっかりとアピールしていきましょう。
履歴書や職務経歴書に書かれていないこと、面接の場で話されていないことは、企業側では当然把握することが出来ません。
応募者のことを把握していて、資格や経験をアピールできるのは応募者自身しかいないのです。
経験や資格、得意なことなどはしっかりとアピールしていきましょう。
働きたい気持ち、やる気をアピールする
働きたい気持ち、やる気を伝える気持ちで履歴書や面接には挑みましょう。

経験や資格は分かるけど、令和の求職活動で『気持ち』って大事・・?
と思われる方もいるかもしれません。
ですが、企業側からするといつになっても応募者の「やる気」や「働くことへのモチベーション」は案外重要なのです。
働くことへのモチベーションが低いと、
- 採用してもすぐに辞めてしまう
- 仕事を覚えるのが遅い
- マイナスの言動で職場全体のモチベーションも下げる
など、企業側からするとマイナス要因になる可能性があります。
逆に働くことへのモチベーションが高い人は、
- 採用したら長く働いてくれる
- 仕事を覚えるのが早い
- どんな業務も前向きに取り組んでくれる
- 一緒に働く人の刺激になり職場全体のモチベーションアップにも繋がる
とプラスの面が多いため、企業としてはやる気があり働くことへのモチベーションが高い人を雇いたいと思っているのです。
履歴書や面接では、働きたい気持ちややる気はしっかりとアピールすることをおすすめします。
ブランクがあっても採用したいと思わせるためのコツや、採用時に見らているポイントなどをお伝えしてきました。いかがでしたか?
職歴にブランクがあるからといって必ずマイナスとは限りません。ブランク期間に仕事以外の何かを日々頑張っていたあなたには、採用したいと思わせる魅力や能力がきっとあります。
素敵な職場に出会うことを祈って! 少しでも皆様の参考になれば嬉しいです。
応募に際した書類の書き方のコツを知りたいという方は、『これだけでぐっとパートの書類選考に通りやすくなる!今すぐできる応募のコツ』記事にまとめていますのでご参照ください。


